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トッピクス-海外(その2)

 

 

 

 バスターミナルがあるのは新市街で、そこから旧市街を目指した。行き方などは「地球の歩き方」を持っているので全く問題ない。

 旧市街に移動した理由は「ジャマ・エル・フナ広場」があるからだ。この広場は、別名「気違い広場」とも呼ばれ、コブラ使いや猿回しなどの大道芸や飲食を扱う多くの屋台が立つ。マラケシュを訪れる観光客のほとんどは、このジャマ・エル・フナ広場の見物を目的としていると言っても過言ではないくらい有名な場所である。

 さすがにユースホステルはなく、私はこの広場に面したホテルに宿泊をした。アルバムを見ると「ホテル代、シングルで20ディルハイム(約800円)」とある。

 ウィキペディアには次のような記述がある。

「古くからモロッコの観光名所の一つとなっているが、近年、治安が極端に悪化。観光客への安全を考慮し、広場に面したレストランなどから風景を眺める形式を採るツアーも増えつつある。」

 私が訪れたときも、大道芸人にカメラを向けるとお金をせがまれたり、麻薬である「ハシシ」をしつこく売りつけてきて煩わしい思いはたびたびしたが、さすがに「レストランから見るだけではつまらないのでは?」と思ってしまうが、このような文もある。

2011年4月28日正午前にフナ広場で爆発事故が発生し、フランス人8名を含む17名が死亡、20名以上が負傷した。当初は屋台が用いていたガスボンベの爆発によるものと思われていたが、その後の捜査により遠隔操作爆弾によるテロであることが判明した。」

 でも、テロとなってしまうとな…。

 

 

 マラケシュの次は再びスペインに戻るために、バスを乗り継いでタンジェの港を目指している。途中でのバスターミナルでのこと、いつものようにバックパックは屋根の上に乗せるのだが、どうみても年齢的には小学生くらいの男の子がバスの屋根の上で荷物の整理をしているのである。しかも、くわえタバコをしながら…。

 彼は私に「荷物をよこしてくれ!」と手招きしているので、背負っていたバックパックを下ろし、彼でも取れるように持ちあげた。すると彼は、パックパックのアルミのフレームを両手でしっかりとつかみ、少し自分の体重を掛けるようにして引き寄せ、すでに乗せられた荷物の横に置いてくれた。

 私はポケットの中に手を入れ、無造作に入れられたコインをつかんでその中から1ディルハイム硬貨をチップとして彼に渡そうとしたのだが、首を横に振って受け取ろうとしない。「おおっ、格好付けやがって!」とは思ったが、「Thank you」と言ってバスの内に乗り込んだ。

 

備考