プロフィール
       

トッピクス - 旅に出よう - 海外(その3)

 

 

 

 

 

■ ヴァンディー・ゲストハウス ■

 「やれやれやっと着いたか…」という安堵の気持ちでバスを降りた。チェンマイのバスターミナルは市の中心部から少し離れていて、市の中心部に行くにはタクシーやトゥクトゥクを利用しなければならなかった。「さて、まずは市の中心部に行かないと」とあたりをキョロキョロしていると、一人のタイ人の女性が近づいてきた。

 「泊まる場所は決まっていますか?」というので、まだ決まっていない旨を伝えると、「それでは私のゲストハウスはいかがですか?」と名刺を差し出してきた。名刺には「Vandee Guest House」書かれていた。今となっては1泊いくらだったのかは思い出せないのだが、営業をして1年目だったのでかなり安かったように記憶している。

 「とにかく部屋を見てみないと何とも言えない」と伝えると、「じゃあ、一緒に行きましょう!」ということになった。ゲストハウスは市の中心から少し離れたところにあった。部屋は4畳半くらいの大きさで、隅にはベッドが置かれていた。プラスしてタイ式のトイレが付いていたが、シャワーは共同となっていた。1年目ということで部屋も建物自体もとても清潔だったで、「別のところを当たってみよう」と言う気持ちにはなれず、宿泊することを決めた。

 

 

■ タイ料理 ■

 1泊目の夜のことである。ゲストハウスの人が「夕食をごちそうしてやる」と言うのである。断る理由もなかったので、お言葉に甘えることにした。スタッフ5、6名と一緒に車に乗り込み5分ほども走っただろうか、典型的なタイのレストランの駐車場で車は停車した。

 私たちは車から降りてレストランのエントランスをくぐり、一番大きなテーブルに着席した。招待してくれたスタッフの一人が「注文は任せてくれ!」というので、「OK」とうなずいた。10分も待っただろうか、私の前のテーブルに置かれたものは、トムヤムクンなどの典型的なタイ料理であった。

 前にも書いたが、どうも辛い料理は得意ではない。辛さも「多少」なら良いのだが、タイ料理の辛さは「多少」とはほど遠いものであった。招待してくれたスタッフが、テーブルの上に置かれた大皿のタイ料理を小皿に分けてくれて、私の前に「食べて!」と置いてくれた。それぞれ皿に箸をつけてみるのだが、どれも一様に辛かった。

 それでも、間違っても「辛くて口に合わない」などとは言えないので、「完食」とは行かないまでも、それぞれの小皿の料理の3分の2くらいは食べたが、大量の水を必要とした。「こんなに我慢して食べて、明日は大丈夫だろうか…?」という不安は無きにしも非ずであった。

 翌日は、不安は的中した。朝から頻繁にトイレに行かなければならなかった。スタッフも「大丈夫か?」と声をかけてくれたが、「大丈夫だ」と答えるしかなかった。その日は全く外出することはできず、一日中ゲストハウスにいる羽目になってしまった。今度から気を付けないと…。

 

備考