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トッピクス - 旅に出よう - 海外(その3)

 

 

 

 

 

■ バラナシへ ■

  「バラナシ」という地名だが、他に「ワーラーナシー」または英語表記のBeranesの誤読により「ベラネス」とも呼ばれているようである。

 ガンジス川沿いにあり、ヒンドゥー教、仏教の聖地とされている都市で、巡礼者がガンジス河で沐浴し、祈りを捧げる場所となっている。そして、巡礼者だけでなく、多くの観光客がその姿を見ようとこの地を訪れている。ダージリンから電車を乗り継いで行っていると思うのだが、どのように行ったかは全く記憶に残っていない。

 さて、ここバラナシでの宿だが、おそらく地球の歩き方に載っている宿に泊まったと思うのだが、そこはもろに大部屋であった。部屋の形は長方形で、ベッドではなく布団が敷かれ、荷物は枕元にを置いた。

 ニューデリーやダージリンあたりではあまり印象に残っていないのだが、バラナシでは多くの牛が街中を闊歩していた。狭い通りを我が物顔で歩いているので、歩行者はそれをよけながら歩かなければならなかった。牛はヒンドゥー教の最高神の一人であるシヴァ神の乗り物で聖なる生き物である。間違っても「シッシ!」などとやってはいけない。

 それで、そばを通る時には一つだけ気をつけておきたいことがある。彼らの身体には糞がたくさんついているので、それを知らずに接触でもしようものなら、自分の服にその糞が付くのは確実である。しかし、どうでもよいが、この聖なる生き物たちだが、みな痩せこけているのである。体表からでも骨格が容易に確認できる。栄養不足のためなのか、それともそういう品種なのであろうか…。

 

 

■ 沐 浴 ■

 宿からガンジス川までは歩いて数分であった。沐浴をする場所はガートと呼ばれ、石が積み重ねられて階段状になっている。沐浴は早朝から行われるので、私も、朝、薄暗い内に川岸まで見学に行ってみた。少し肌寒いくらいであったが、インド全土から集まった巡礼者たちは、老若男女関係なく川に浸かり身を清めていた。中にはヨガの修行僧なような人もいて、おそらく沐浴をした後なのだろう、朝日を全身に浴び瞑想をしていた。

 最近では、観光客も巡礼者に混じって沐浴をする人がいるようであるが、私は訪れた時にはそういう人たちの姿は見なかったように記憶している。まあ、中には「記念に」という人もいたのかもしれないが、多くの観光客にとってみれば、とてもそう言う気になれるような川の色ではなかった。

 時には、死者も川に葬ることもあるので、おそらくそうであろうと思われる物体がプカプカと浮きながら下流へ流れていくのを目にしたりすることがある。そして、ガートの周辺では、木を組み上げてその上に死者を乗せて火葬をしていることがある。しばらく見学していると、「外国人はそれ以上見てはいけない!」と地元の人に注意されたので、その場を去った次第である。

 そのようなガートであるが、周辺の道端には色々な店が立ち並ぶ。その中には散髪屋もあり、男たちは髪を切ってもらったり、髭を整えてもらったりして身なりを整えていた。

 

備考