震災後、今年で3年目を迎え、9日の日曜日あたりから各テレビ局で特別番組を組み、「復興」の状況を伝えている。どのテレビ番組も復興の難しさや遅れを指摘していた。
1995年1月17日午前5時46分、淡路島沖の明石海峡を震源としてマグニチュード7.3の「阪神淡路大震災」が起き、死者6,400名強、建物の全半壊の合計数が25万弱という甚大な被害をもたらした。被災した街はすでに復興しているが、東日本大震災ではこのときの復興の経験がなかなか生かすことはできないようである。
その大きな原因が、今回の震災の大きな特徴である「津波」だ。家屋を跡形もなく流し去ってしまった。よって、土地の境界がはっきりしないところも多いと聞いている。津波によって被災した市町村の再建に当たっては、再びいつの日かやってくると考えられる津波の被害を最小限に抑えるため同じ場所に住居を構えるわけにはいかない。市町村が、今回被害に遭ったそれぞれ個人が所有する土地を買い上げて、津波の被害を受けない高台や、盛り土などで土地をかさ上げして区画整理をする作業が進められているらしいが、これが遅々としたものになっているようだ。
阪神淡路大震災は、人口の多い街を中心にしたものであったが、この東日本大震災で甚大な被害を受けたところは、それに比べると小さな市町村になる。土地の値段も大きな都市に比べるとかなり安価で、相続税もかからないケースも多いようなので、名義変更をしていない場合もかなりあるようだ。その場合、名義変更をしていない土地を市が買い上げることはできないので、まずは名義変更をしなければならないわけだが、この手続きが煩雑なようだ。
また、地方ということで、もちろん地域差もあるのだあろうが、すでに4割近い人たちがもともと家があったところでの再建を諦め、すでに比較的大きな都市に転居してしまっているらしい。仮に、転居の手続きはとっていなくても、住み慣れた土地での再建を考えていない人も多いと聞いている。
国が中心となって復興を進め、津波の被害を最小限に食い止めるために、防潮堤を築いたり、新しく土地を造成して区画整理をしているのだが、住む家を建てるのはそれぞれ個人の負担となる。ある番組で、仮設住宅に住んでいる70代前半の女性はこういった。「土地は手放してはいないが、もう住み慣れた土地に新しく住居を構えることはしません。この先、いつまで生きられるかわからないし、少ない貯蓄や年金を何千万もする新築に費やす余裕はとてもありません。しばらくしたら街に移ってアパートでも借りるつもりです。」
番組のゲストである大学の教授はこうコメントした。「今回、震災でたまたまこういう状況になったが、この先、30年後、40年後の日本の迎える姿がここに見ることができる。つまり、超高齢化社会を迎えつつある日本、出生率も上がらず労働人口はどんどん減少していく。災害がなくても、特に地方都市はこういう状況をむかえるのである。」
災害が起きなくても、超高齢化社会を迎えつつあるわが国には問題が山積している。さて、「30年以内に首都直下型の大規模な地震が起こる確率は70%」などの意見もときおり聞こえてくる。そのとき、今回の東日本大震災の経験が生かせるとよいのだが…。
■ 昨日の体重 ■
いや〜、また増えちゃった!少し多めに食べたのが敗因である。どうも今のモチベーションでは限界にきているような気がしてならない。お腹をグーグー鳴らしながら体を動かすのもけっこう辛い。