フィットネスの勧め 語句解説  

日記 - 4月

 

4月10日(木) 「復活は難しそうだ!(完)」

 

 中上級のクラスの場合、男性が私一人と言うことはなかった。必ず、もう1人または2人いたので、1人の場合は2人で、そして2人の場合は3人で1つのグループになって女性のグループがみんな終わった後に動作を行った。みんなの視線を感じながら行うので、これがプレッシャー以外の何物でもなかった。

 まったくバレエの動作となっていない私は、何回か、2人または3人としての動作が終わると、インストラクターから「ほらっ、ちょっとこっちに来て!」とスタジオのセンターに呼ばれ、みんなの前で「手はこの位置でしょ!そしてもっと足を引き寄せて!」と姿勢などを直されたこともあった。そういうときはクスクスと笑い声なども聞こえてきたりするものである。

 私は、ホームとしているフィットネスクラブで、初級と中上級のクラスで2人、そして別の系列店で、何回か2人のバレエのインストラクターのレッスンしか受けたことがないので「みんな」と言うつもりはないが、基本的にバレエのインストラクターは、他のエアロやヨガなどのインストラクターに比べるとかなり厳しい。

 バレエのレッスンでは、私たち会員はひとたびスタジオに足を踏み入れると、お客様ではなく生徒になるのである。そして、「お客様」と「生徒」の違いは歴然としている。インストラクターは、「お客様」に対してはいやいやでも優しく、「生徒」に対しては積極的に厳しいのである。もちろん、それはインストラクターの個の性格によるところが大きいが、他のレッスンのインストラクターと比べるとそういう傾向は強い。

 「厳しさ」も個人差がかなりあるので一概には言えないのだが、私が受けた中上級者のクラスのインストラクターは特に厳しい人だった。「ほらほら、何回も同じことを言わせないで!」という注意もよくスタジオの中に響いたし、「やる気がないなら受けなくてもいいのよ!」という言葉を聞いたときには「ひえ〜、そこまで言うか!?」とびっくりしてしまった。

 他のレッスンであればそんなことは考えられない。というか、あってはならないことかもしれない。そのようなことをしたら、即、支配人にまで「あのインストラクター厳しすぎる!」という声が届くはずである。

 でも、バレエを受けている「生徒」は、「厳しい」とは思いながらもそのようなことをすることはない。みんな「自分たちのために厳しくしてくれている」と堪えているのである。よって、レッスンを受ける生徒の数が減っていくというようなことは決してなかった。

 「なぜそんなに厳しいのだろう?」と考えたときに、まあ、これは私の想像の域を出ないのだが、おそらくほとんどのインストラクターが、フィットネスクラブのレッスンとは別に、バレエ教室で教えている、または教えた経験があるからだと思っている。

 もちろん、私は、そういうバレエ教室には行ったことはないのだが、そういうところでは「バレエがうまくなりたい」と若い子も通っているので教える方も自然と厳しくなってしまうに違いない。つまり、そういう教え方がフィットネスクラブに来ても抜けていないのだと思われる。

 さて、私は、この中上級者クラスを1年近くは続けられたと思う。つねに緊張の糸をピンと張って受けていたが、ある時、それがプツンと切れてしまいそれ以来そのレッスンを受けることはなかった。系列店の他の場所で何回か初級のクラスを受けたことはあったが、それも最後に受けてから1年以上は経っていると思う。ボクササイズがなくなった日曜日、60分のバレエのレッスンがあり他のレッスンと重なっていないので、その気になれば受けれないこともないが、どうも前のレッスンがトラウマになっているので復活は難しそうだ。