身体に吸収するために分解し、それを再合成して蓄積し、エネルギーとして利用するときには再び分解しているわけだから、「なんとも厄介なことをしているな〜!」と思わないわけでもないが、必要があってそうしているのだろうから文句を言っていても仕方がない。
そして、脂肪細胞に蓄積された中性脂肪を分解するときに必要な酵素のリパーゼを活性化させている物質が「伊右衛門 特茶(特定保健用食品)」に含まれているので「体脂肪が減る」というのがメーカー側のうたい文句である。
下腹部の脂肪をつまんではため息を常日頃からついている中年のオジさんやオバさんは「なかなか良さそうなものが発売されたじゃないか!早速、買わなきゃ!」と思うところであろうが、私は「でもな…」とちょっと首を傾げてしまうわけである。
まあ、「中性脂肪を分解するリパーゼという酵素を活性化させる物質が含まれているので脂肪の分解が促進する」というのは分からないでもないのだが、「それが直接、体脂肪の減少につながるだろうか?」という疑問はある。
私は専門家ではないので、私の考え方が間違っている可能性はあるが、体脂肪を減らすには「燃焼させる」という大切な作業を行っていかなければならないはずだ。よって、ただ分解させただけであれば、再び中性脂肪に合成され脂肪細胞に蓄積されてしまう可能性は十分に考えられる。
だから、メーカーの方で「運動時に飲んでいただければ効果抜群!」という宣伝であれば、「なるほどなるほど」とはなるが…。でも、そういう宣伝の仕方だと多くの人は「なんだ、やっぱり運動しなければダメなのか…」となってしまうだろう。
そこで、私は声を大にして言いたい「そう。やっぱ運動しなければダメなのである!」。人類が誕生して何万年という単位になると思うのだが、その間、ずっと身体を動かしてきた結果として現在の私たちの身体があるのである。その歩みを止めてはならない。もちろん、私みたいに動かしすぎるのも考えものであるが…。