私たちが、普段何気なく吸っている空気の中には約21%の酸素が含まれている。それが酸素発生装置によって90%まで高められる。そして、その高濃度の酸素を吸うことによって弱くなった心臓の機能を補うわけである。設置した業者からは「くれぐれも火は近づけないでください」と言われた。火を近づけると、酸素濃度が高いため勢いよく燃えるらしい。「へえ〜、どれくらい勢いよく燃えるのだろう?」と試したい気がしないでもないが…。
据え置き型は、基本的に電源はONにしたままである。使用しないときもあるが、こまめに電源を切ることはしていない。それに対して、携帯型はボンベに高濃度の酸素が圧縮された形になっていて、必要な時にだけボンベの栓を開いて使用することになる。先日、3ヶ月に1度の泌尿器科への通院があったので初めて使ってみた。
ボンベ自体もそれほど重いものではないし、台車に乗せて転がす形になるので持ち運ぶに苦にはならないが、車いすを押しながらだと多少厄介に感じることもある。(車いすに取り付けられるベルトもついているが、面倒くさくて使用しなかった)
そして、この携帯型の据え置き型と大きく異なる点は、酸素を無駄にしないためだと思われるが、ボンベに付属している機器(大きめのスマホの2.5倍ほどの厚さがある)の方で「吸気」が検知できないと「ピーピーピー」と警告音を発するところにある。つまり、機器の方で「コイツ、ボンベの栓を開いているのに今吸っていないな!酸素を無駄にするんじゃない!」という警告音なのだ。
我が父であるが、起きているときはいいのだが、寝ているときは口を開き口呼吸になることが多い、よって、通院した時の待ち時間では警告音がよく鳴った。その都度、私の方でアゴに手を当て開いた口を閉じるという作業を行わなければならなかった。