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日記 -2015年- 1月

 

1月27日(火) 「2度あることは3度ある。いや、4度ある?!(その3)」

 

 その暗闇の中でうごめく「謎の物体-X」だが、最初は「犬か?」とも思ったのだが、犬にしては動きが変なのである。「一体何なんだ!?」と思いながら自転車を漕いでいくと、あと10mというところで「人」だということが分かった。私は、「こんなところで一体どうしたんだ?」と思いながら自転車を止めて近づいていくと、もう70歳は過ぎた年配の男性で、9月同様、かなり酔っぱらっていたのである。

     私:「大丈夫ですか?」

 ヨッパーA :「大丈夫!大丈夫!ちょっと転んじゃっただけだから…」

     私:「立てますか?」

 ヨッパーA :「立てる!立てる!大丈夫!大丈夫!」

 本人は必死になって立とうとしているのだが、手足に力が入らないのでどう見ても一人で立てるような感じではなかった。私は左肩を貸し、左腕をその男性の背中から左脇の下の方に回して「さあ、起きましょう!」と言って立たせた。

     私:「家は近いのですか?」

 ヨッパーA :「あ〜っ、近い!近い!すぐそこだから。じゃあ、どうもありがとう!」

     私:「一人で歩いて帰るのは無理ですよ!私が送りますから」

 ヨッパーA :「大丈夫!大丈夫!すぐそこだから歩いて帰れるって…」

     私:「無理!無理!また転びますよ」

 ヨッパーA :「大丈夫、歩けるって…。」

     私:「ちょっとここでじっとしていてくださいね」

 と言って、私は5mほど離れている自転車のところに戻り、自転車を押しながらその男性の元に戻ろうとしたのだが、その間ほんの10秒程、再びその男性は倒れてしまったのである。

     私:「大丈夫ですか?」     

 ヨッパーA :「大丈夫!大丈夫!でも、ちょっと飲みすぎちゃったかな〜」

     私:「さあ、立ってください!」

 私は、再びその人を立たせ、「送りますから」と言って肩を貸して上げたのだが、「大丈夫だって。一人で帰れるから」と聞かないのである。しかし、どう考えても一人で帰れるような状況ではない。しかも、気温もおそらく氷点下近くまで下がっていたと思う。こんなところで「じゃあ、気を付けて帰ってください」などと言って見捨ててしまっては、下手をすれば命を落とす可能性も十分に考えられる。私は、ちょっと強引だったが、「さあ、行きましょう!」と言って、左手で男性をかかえ、右手は自転車のハンドルを持って歩き出した次第である。