今回、いろいろと問題になった新国立競技場以外の施設(facility)でも建設費(construction costs)が当初の見積もり額をはるかに超えて問題になっている施設がたくさんある。
まず、東京都の負担なのだが、オリンピックの誘致時には都の負担額として1,538億円を予定していたが、実際に試算をしてみると4,584億円にまで膨らんでいることが明らかになった。慌てて施設の建設中止や規模の縮小で2,469億円にまで圧縮を試みたが、それでも当初の予定をかなりオーバーしていることになる。以下がその一例となる。
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会場名 |
競技内葉 |
当初 ⇒ 実際 |
対 策 |
1 |
海の森水上競技場 |
ボート・カヌー会場 |
69億 ⇒ 1,038億 |
規模縮小 491億円 |
2 |
アクアティクスセンター |
競泳・飛び込みなど |
321億 ⇒ 683億 |
現状維持 |
3 |
有明アリーナ |
バレーボール会場 |
177億 ⇒ 404億 |
現状維持 |
4 |
夢の島ユース・プラザ・アリーナ |
バスケット |
364億 ⇒ 880億 |
中止 |
6 |
若洲オリンピックマリーナ |
セーリング |
92億 ⇒ 414億 |
中止 |
もう「2倍は当たり前」の世界で、「海の森水上競技場」なんて「もう笑っちゃうしかない」という数字になっている。人件費(labor cost)や円安による輸入資材の高騰があったにしても、いかに当初の見積もりがいい加減であったかがわかる。
ちょっと話は戻るが、以下の数字はニュースなどで見た人も多いと思うのだが、どうも私たち日本人の間には、後先のことを深く考えず「とにかくお祭りなのだから、豪華なものを作って盛り上げよう」というバブル期の発想が未だに消えていないような気がしてならない。以下は各オリンピックのメイン会場の建設費用と収容人数となる。
開催年 |
開催都市 |
建設費用 |
収容人数 |
2004年 |
アテネ |
360億円 |
7.1万人 |
2008年 |
北京 |
380億円 |
9.1万人 |
2012年 |
ロンドン |
650億円 |
8.0万人 |
2016年 |
リオ |
450億円 |
7.8万人 |
2020年 |
東京 |
?円 |
8.0万人 |
■ 昨日はこの夏初めての「日光浴(sunbath)」を決行した。片面15分と言ったところである。とりあえずこまめに焼いていこうとは思っているのだが…。