住宅メーカーだったのか、それとも暖房機器メーカーだったのかは定かではないが、「冬でも裸足で過ごせる家」などという宣伝文句があったような気がする。私はそれを聞いて「へぇ〜、冬でも裸足で過ごせたら快適だろうな〜。うらやましい!」などと思ったものである。でも、よくよく考えると非常に不自然(unnatural)な話である。
「省エネ(energy saving)」が叫ばれて久しく、現在の住宅は一昔前のものと比べると、壁には断熱性能(thermal insulation performance)のすぐれた素材が使われ、窓ガラスなども2重になってたりして昔のものとは比べ物にならないくらい外からの熱の伝導(conduction)を抑え、結露なども起きにくくなっている。
気密性なども数値化されたりしていて、「省エネ」という意味ではかなり優れたものになっているのだが、それでも「冬でも裸足で過ごせる」などというのは「それはおかしいだろう!」と最近思うようになってきている私である。つまり、冬であれば、ただ暖房だけに頼るのでない「冬支度」というものがあってもいいような気がする。