そのレッグエクステンションのマシーンを使用していた女性が右手の人差し指(index finger)で示した数字の「1」の意味だが、私には「何のことだろう?」というよりは「あと1セット」ということを表していると勝手に理解したわけである。
そうすると、話しかけていた男性の語気が少し荒くなり、彼の口から「一体、どれくらいやっているんですか!さっきからずっと使っているじゃないですか!」と言うような言葉が発せられた。それから少しの間押し問答があり、結局、マシンを使っていた女性はマシンから降りてその場を去って行ってしまった。
もうここまで来れば、彼らの会話はほんの一部しか耳には入ってこなかったが、何が起きたのかは十分に理解ができる。レッグプレスマシンが空いたら使おうとしていた男性が、いつまでたっても空かない状況に業を煮やしたわけである。
もちろん私は、その女性がどれくらいの間そのマシンを使っていたかなど知る由もないのだが、恐らく普通に使っていたのであれば、多少使用している時間が長くてもその男性はじっと我慢して(strech one's patience)いたと思う。きっと何もしていないインターバルの時間が長かったに違いない。