とある町の中華街を歩いていた時のことである。私は立ち並ぶ高級そうな(expensive)中華料理店には目もくれず、点在するどこの町にでもあるような、まあ、間違っても「料理店」などと呼ばれるようなものではなく、いわゆる「食堂」のような構えの店だが、そこの入り口のところに置かれているメニューを「どれどれ…」とページを繰って見てみた。
しかし、どの店のメニューを見ても、「ラーメン」と呼ばれるようなものがとても1,000円では食べれないような値段になっているわけである。まあ、よくよく考えてみれば「中華街」なのだから当然と言えば当然なのかもしれないが、個人的には「けっ、日高屋だったら3杯は食べられるじゃん!」などと思ってしまうわけである。
よって、間違ってもそのような店に足を踏み入れることはなく、多少の空腹感(hunger sensation)はあったものの「コンビニで我慢するか…」などと思いながら賑やかな通り(busy street)をブラブラしていた。するとちょっと中が薄暗い感じの中華料理を中心とした食材を扱うお店があったので「ちょっと覗いてみるか」という感じで足を踏み入れた次第である。
通りの賑やかさや明るさとは対照的に、店内は一応照明はついていたものの薄暗く(dim/gloomy)、お客さんも私以外に年配の女性が一人いるだけであった。「ちょと見て退散するか!」と思っていたのだが、店内の棚に陳列されていたものの中には今までに全く見たこともないようなものもあり、「こなんのを食べるのか?!」とか「これって一体何なのだろう?食べ物なのか?」というような物体も大きなガラスの容器に入れられたりしてあってなかなか面白く、足を止めてじっと見ていると店主と思しき男性が声をかけてきた。