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日記 - 2016年 - 6月

 

6月26日(日) 「 茨の道 」

 

 多くのエコノミストが「意見は拮抗しているようですが、最終的には残留の道を選ぶでしょう」と言っていたのを聞いて「やっぱりそうだよな〜」なんて思っていたのだが、おおくの予想に反して、イギリスの国民投票(referendum)の結果は「EU離脱」であった。

 もちろん「遠い国で起きていること」などと傍観などしている場合ではなく、日経平均株価は1,200円以上の下落、そして円は急騰した。ちなみに、イギリスに対する日本の貿易額(amount of trade)は、正確性には少し欠けると思うが、おそらく3%前後のはずである。つまり、それほど輸出入で依存している国ではない。

 ニュースなどによると、イギリスのEUからの離脱には最短でも2年の準備期間が必要とのことで、いろいろと超えなければならないハードルがあるようだ。個人的には「EUは引き留めにかかるのかな?」とも思っていたのだが、早くもEUは「イギリスは速やかに離脱の準備を始めよ!」という声明(statement)を出している。「出ていきたいのであれば早く出ていきなさい。その代わり、後はどうなっても知らないぞ!」というわけである。

 しかし、今回の国民投票にあたって、「移民の流入」や「多くの規制」などが離脱派の不満の根源になり「偉大なイギリスを取り戻すんだ!」と叫んでいるのをニュースでよく耳にしたのだが、「離脱すれば本当にそのような不満が解消できるのだろうか?」と私は懐疑的である。

 もちろん、今までEUの域内であれば自由に行き来していた移民は、離脱することによってその数は抑えることはできると思うが、「多くの規制」に関しては、どうしてもマイナス面ばかりが目につくが、それによって守られている部分もあるので、その規制がなくなったからといってすべてがプラスに働くとは思えない。

 いずれにしても、彼らには「茨の道」が待ち受けているような気がしてならない。それでも、「いろいろと大変だったが、何とか自分たちの理想が実現した!」となればよいのだが…。しかし、今回の投票率(voting rate)なのだが、確か72%前後だったと記憶している。自分たちの大切な将来を決める投票にしては「ちょっと低い」ような気がしてならない。