フィットネスの勧め 語句解説  

日記 - 2016年 - 8月

 

8月13日(土) 「 オレって、何てできた人間だろう!(その3)」

 

 それは仙台に住んでいた頃、夜、「これからちょっと飲みに行くか!」と自転車を漕いでいた時のことだった。住宅街の、ところどころに街灯はあるものの少し薄暗い(dim/gloomy)道を進んでいた時に「物体A」を発見したわけだが、最初は「こんなとこに…、仕方がないな〜」くらいで通り過ぎようとした。

 でも、その「物体A」の横に何か街灯の光を反射するものが落ちているので、「あれっ、もしかしたら…」と思って自転車を漕ぐのを止めて確認してみると、その「もしかしたら」であった。「物体A」の脇に数枚の硬貨が落ちていた。

 そして、最初は気が付かなかったのだが、何んと「物体A」の上に千円札が2枚乗っているではないか!しかも、ラッキーなことにちょっとシミ(stain)がついているだけであった。私は手を伸ばして拾おうとしたが、一瞬、躊躇した。「これって、もしかしたら「ドッキリ」じゃあないだろうな〜」と思ったからである。

 つまり、その千円札を拾った瞬間に私がライトアップされ、「ドッキリ」と書かれたプラカードを持った男性が駆け寄ってきて現れ、「実は、これ、ドッキリなんです!」なんて言われちゃうわけである。テレビの画面には「ゲロピーの上の千円札を躊躇することなく拾う男」などというテロップが流れたりするに決まっている。

 でも、思った「ドッキリにしては、このゲロピーは匂いといい香りといいリアルすぎる。さすがに、撮影のために本物のゲロピーは使わないはずだ!」そう、酔っぱらいがタクシーで帰宅して、車中では何とか我慢していたが、下車したと同時に「オェーッ!」とやってしまって、その時に胸のポケットに入れておいたタクシー代のお釣りを落としたのは容易に想像ができた。

 私は、念のためにちょっとあたりをキョロキョロと見回し怪しい人影がいるかどうかを確認したが、それらしきものはなさそうだったので、まず硬貨から先に拾い、次にお札を親指と人差し指でつまむようにして拾った。もちろん心配した「ライトアップ」などはなく、夜も遅い時間だったので住宅街(redidential area)の道路は静けさを保ったままだった。