さて、根元がおれたスポーク1本とツルツルになった後輪を「早めに交換しないと」と思い、いつもフィットネスクラブに行く途中にある個人経営のサイクルショップに持っていくと、店主のご高齢のお母さんらしき女性が店番をしていて「ちょっと息子は出ていて2〜3時間は戻ってこないのですが…」と言われたので「じゃあ、出直します」と伝えて出直すことにした。
そして、翌日、再び訪れてみると、どうも息子さんの姿は見えないようで、そのお母さんが忙しそうに来店したお客さんの自転車の整備をしていたので、「またか」と思い声をかけることはしなかった。その次ぐ日の土曜日のことである。
フィットネスからの帰り道、自転車の後ろタイヤの空気圧が急に弱くなり「ヤベ〜、何とか自宅まで持ってくれれば…」と思い、立ち漕ぎで前傾姿勢を取り何とか後輪に負担をかけないように漕いでいたのだが、その苦労もむなしく結局はパンクしてしまった。
まだ自宅までは半分の距離があったが、そのまま乗って帰るのはほぼ不可能。よって、押して自宅に向かっていたのだが、途中には例のサイクルショップがあった。当然、閉店している時間ではあったが、「明日、自宅からまた押してここまでもってくるのは面倒くさいので…」ということで、薄暗くなった店舗の前に「タイヤ交換とスポークの補充」というメモ書きを残してパンクした自転車を置いてきた次第である。