事例(その2)
去年の2月の終わりから40日間かけて東南アジアを回ってきたわけだが、1ヶ国目のベトナムのホーチミンでのことである。食事中に歯の詰め物が取れてしまった。けっこう大きなかたまりで、「とりあえず取っておいて帰国してから歯医者にいくか…」ということになった。
今まで詰まっていたものがなくなってしまったので、食事の時には最初は少し違和感があったが、だんだんと慣れ、1週間もするとほとんど気にすることもなくなっていった。ただ、そのままにしておくわけにもいかず、帰国後、すぐに歯医者に行ったわけである。結果的には、取れてしまった詰め物をそのまま入れ直してもらって「少し様子を見てみましょう」ということになった。
そして、去年の12月に定期健診 (periodic health examination) で歯医者に行った時のこと。左の下の歯の付け根からちょっと出血があるを指摘された。自分でも数日前から歯間ブラシ (interdental brush) などを使うと若干痛みを覚え違和感を感じてはいた。
そして、担当の先生から「この歯、この間、詰め物が取れてしまってところですね?!」と言われて「えっ、?????」と答えに窮してしまったのである。つまり、「そんなことあったかな〜?」状態となった。私が黙っていると、先生が「覚えていませんか?私は覚えていますよ!」と言われてしまう始末。「いや〜、最近、前日にやったことも忘れてしまうくらいなので…」とごまかすしかなかった。
帰宅後、よくよく考えてみると「あっ、そうか!旅行中に取れてしまったところか!」となった次第。正直、取れてしまったときには「旅行中になんで取れてしまうのだろう?本当についていない!」と思っただけに「なんでそんなことも思い出せなかったのだろう?」と思わざるを得なかった。
ただでさえ脳の神経細胞の働きが一般の人の半分以下の人生を送ってきているのに、それにプラスして痴呆 (dementia) が加わったらお先真っ暗 (my future looks bleak) である。あ〜あ、一体この先どうなってしまうのであろう?