「庭に変な動物がいるの!一体何かしら?」と母親に言われて、1階のベランダに出て「どれどれ…」と見てみた。一瞬「ん?」と思ったが、すぐにタヌキ (racoon dog) であることが分かった。かなり小さい感じがした。そして、よくよく目を凝らしてみてみると、毛がかなり抜け落ちていて、どうも皮膚病 (skin disease) にかかっているようであった。寒さのためか震えているのである。私を認識しても逃げるそぶりを全く見せない。というよりも、かなり衰弱しているように思えた。
正直「さて、どうしたものだろうか?」と思った。タヌキの、少し何かを訴えるようなまなざしを見ていると「野生動物 (wild animal) なのでそのままにしておくのが一番!」とそう簡単に割り切ることはできなかった。空腹で衰弱しているだけであれば、何か食べ物をを与えることくらい一向にかまわないし(本来は野生動物に食べ物を与えるのは禁止されているはずである)、ベランダの下あたりで2,3日体力 ((physical strength) が回復するまで体を休めることも全く問題はない。ただ、皮膚病を患っているとなると、正直「人間に移らないだろうか?」という不安は残り、それだけは極力避けたい。そこで「ちょっと市役所に電話してみるか」となった次第である。