現在、日本の景気は拡大局面 (expansionary phase) を続けており、「いざなぎ景気」を超え絶好調となっている。このまま続けば、戦後最長である「いざなみ景気」を超えるといわれている。全般的に各企業の業績 (performance) は絶好調で、決算 (financial result) の発表では「過去最高益を更新した」と報告している企業も非常に目立つ。
ただ、その「好景気」を実感できていない人は多い。理由はいたって簡単で、景気が拡大しているにもかかわらず所得 (income) がほとんど増えていないからである。以下は平成20年度から28年度までの平均年収の推移となる。( 参考:平均年収.com )※サラリーマンだけの年収なのか、それとも自営業を含めたものなのかは不明。
平成20年度 |
412 万円 |
平成21年度 |
409 万円 |
平成22年度 |
408 万円 |
平成23年度 |
414 万円 |
平成24年度 |
409 万円 |
平成25年度 |
414 万円 |
平成26年度 |
415 万円 |
平成27年度 |
420 万円 |
平成28年度 |
422 万円 |
上記の数字を見て誰もが思うところが「な〜んだ、全然増えていないじゃないか!」である。
いざなぎ景気 : 1965年(昭和40年)11月から1970年(昭和45年)7月までの57か月間続いた高度経済成長時代の好景気の通称。(ウィキペディア)ちなみに、「いざなぎ」とは、日本の神話に出てくる男神のこと。
いざなみ景気:2002年2月から2007年10月までの69ヶ月間に拡大した好景気のこと。 長さの点においてはいざなぎ景気を抜き、好景気の恩恵が偏ったことと経済成長が緩やかであることから、好景気の割には「豊かさを感じない」好景気が特徴。ちなみに「いざなみ」は、日本神話の女神で、いざなぎの妻。(参考:カブドットコム証券)