麻酔 (anasthesia) の担当医が手にしている点滴用の針 (needle) もいたって通常のもので「そんなに太いのを使うのか!」とか「けったいな形をしているな〜。そんなもの今までに見たことがない!」などということもなかった。ただ、その針を差す場所だが、担当医が「この辺に刺しますので…」と言って指し示したのが、母指球の下、約10pくらいのところの前腕 (forearm) の橈骨縁であった。
今までの献血の経験では、肘の関節近くの前腕の中央部の静脈(前腕正中皮静脈)に針を刺すことがほとんどだったので、ちょっと予想とは違っていた。ただ、いずれにしても私の場合は、前腕の静脈 (vein) は非常に分かりやすくなっていて、今までには何回か看護師の女性から「採血しやすい腕なので助かるわ〜」と言われたことがある。よって「そこがやりやすいのであれば、どうぞお任せします〜」くらいの気持ちでいた。
そして、担当医が「アルコール消毒 (disinfect with alcohol) とか問題ないですね?」と聞いてきたので「ええ、大丈夫です」と答え、担当医が持つ針に視線を送った次第である。