時間などは一切気にしていなかったのでどのくらい伯母のところに滞在したかは正確には分からないのだが、おそらく1時間もいなかったと思う。私が伯母の背中に手をあて「じゃあ、そろそろ失礼します。」と言うと、伯母は両手を差し出してきたので、私は再び骨が浮き出ている伯母の手を優しく握った。「また遊びに来てね。」という別れのあいさつに私は大きくうなずき、伯母がいる個室を後にした。
最寄り駅である和泉府中から施設までの行き方は、初めの私でもごく分かりやすいものだったので、施設を出た私は「さて、どうしようか?」などと迷うこともなく、駅に向かって歩み始めた。ただ、その時点でも「泊まっていこうか、それともこのまま帰ろうか?」と決めかねていた。
一応、1万円以内で泊まれる宿を通天閣の周辺でいくつかピックアップし「せっかく大阪まで来たのだから少しブラブラしたいな〜」という気持ちもあった。しかし、そうなるとどうしても「飲み」は避けられないことになる。アルコールは去年東南アジアを旅行したとき以来なので、1年以上は飲んでいない
まあ、ドクターストップがかかっているわけでもないし、禁酒 (abstinence) をしているとは言っても1年に1回くらいなら全く問題ない。ただ、「たまになら飲んでも全然OK!」などとやっていると、結局はその間隔 (interval) がだんだんと狭くなり「やっぱ汗をかいたあとのビールは最高!」ということになってしまう。よって、和泉府中駅に着いたときには「やっぱり帰ろう!」ということになり新大阪駅に向かった次第である。