私が横になっている診察台の横にはすでに笑気ガスのタンクが用意されていてた。そして、麻酔の担当医はそのタンクの上部置かれていたマスクを手に取り「これを装着していきます」と言って私の顔に近づけてきた。
そのマスクのサイズを見ると、余裕で手の平の中にスッポリ収まってしまうような大きさだったので「ずいぶん小さいな〜。そんなもの口に装着したら呼吸がしづらくて仕方がないんじゃないかな〜」と思っていると、鼻用とのこと。「どうりで…」という感じで一人で納得した次第である。
マスクを鼻全体をすっぽりと覆うような感じで装着すると、担当医は「じゃあ、ガスを出していきま〜す。」と言ってガスのバルブを開け始めた。ガスは無臭 (odorless) で、しかもタンクとマスクをつないでいるホースを勢いよく (vigorously) 流れてきているという感覚もなかったので、ややもすると「出てきているのだろうか?」くらいの感覚しかなかった。
麻酔の担当医の「ガスが効いてくると手足がポカポカとあったかくなった感じがしてきます。そして、若干ですが痛みを和らげる (reduce pain) 効果もあることはあります。」という説明に「ふ〜ん」くらいに聞いていた。それよりも私が気になったのは、マスクの装着自体が鼻のところどころ (in places?) を圧迫して決して着け心地が良いものではなかったことである。
担当医 : 「 どうですか?手足のほうは少しポカポカしてきましたか?」
私 : 「 まあ、そう言われるとそんな気がしないでもありません。」
担当医 : 「 … 。」