駅からマイ・ママチャリが留めてある駐輪場 (bicycle parking lot) に向かおうとしていた時、キャスター付きの荷物を引いた若い男女の男性の方から、唐突に (abruptly)「あっ、ちょっと済みません。」と声を掛けられたわけである。
そのとき、私は「一体なんだろう?」というよりは、「 尋ねたいことはこれに違いない!」という確信 (conviction) みたいなものがあった。それは駅までの道のりである。つまり、その男性の口から発せられる言葉は「 駅はこの道をまっすぐでいいのですか?」類のもの以外の何ものでもないと思った。
ただ、その「確信」に反して男性の口から発せられた言葉は全く違っていた。その男性は私にこう言ったのである。「あの〜、僕たち果物を販売して回っているのです。この荷物の中に果物が入っているのですが、ちょっとご覧になってみませんか?」であった。「そうきたか!?」と一瞬思考停止 (brain fleeze) 状態に追い込まれたが、すぐに回路 (circuit) が回復。「 ごめんなさい。ちょっと急いでいるので… 」と丁重にお断りし、駐輪場への歩みを再開した次第である。