今回、道を歩いていてすれ違いざまに「果物を販売しているのですが、いかがですか?」という新手の商売があることを知って、ちょっと思い出したことがある。それは同じような販売形式を取っていた「野口屋」という豆腐屋があった。
豆腐屋といっても個人商店 (private concern/shop) というよりは会社組織 (company organization) となっていたようで、販売員を募集して (recruit) 豆腐とそれに関連する納豆や揚げ物などの商品を販売していた。新聞に折り込まれる求人広告(help wanted advertisement)で1回だけその募集を見たことがあるのだが、私の記憶違いでなければ、確か時給は1,200円だったように記憶している。そして、プラス「歩合給 (percentage pay) 」が付いていた。
販売形式は、人力でリヤカーを引いて行うものであった。リヤカーといっても、いわゆる昔からある人が乗れるような大きさのものではなく、その半分くらいのこじんまりしたものだった。それを、冬の身体が凍えるよな風邪が吹く日も、そしてうだるような暑さが続く夏の日も「豆腐、豆腐、おと〜ふはいかがですか?!」と売り歩いていた。