結局、笑気ガスの効果がどれくらいあったのかは分からないまま、麻酔の担当医の口からは「じゃあ、今度は麻酔用の点滴の針を入れていきま〜す。」という言葉が発せられた。私は、一瞬「まさか前回と同じところに刺したりはしないよな…。」と不安になったが、担当医の「今回は前回と違って肘のところに刺していきますので…」という言葉を聞いて、心の中で「普通、そこでしょう!」とささやいて安堵した次第である。
点滴用の針を入れるときはもちろん痛みはあるが、入れる瞬間だけであってそんなに長くは続かない。この程度の痛みであれば迷走神経反射も起こるわけがない。それは、献血で何回も針を刺しているので経験上分かっている。
針を入れると、前回のこともあるので、担当医は「大丈夫ですか?気分などは悪くないですか?」と聞いてきたので、「大丈夫です。」と答えた。前回同様 (same as last) 、指先に心拍数などをモニターする機器を付けているが、数値 (numerical value) も正常値 (normal level) で、前回のような警報音が鳴ることももちろんない。
すると担当医は「じゃあ、麻酔を点滴していきますね。」と言って、麻酔薬が入っている点滴袋をセットし、コック?を開いた。私は「お〜、効いている効いている、だんだん眠くなってきた。」という意識 (consciousness) を持つこともなく、いつの間にか眠りについたみたいだった。