フィットネスに行く途中で見かけた、後ろの車輪を持ち上げながら自転車を押していた女性だが、年齢は60代半ばほどであった。どのくらいの間自転車を押してきたのは分からないが、息を切らし (loose one's breath) かなり汗だく (sweat all over) となっていた。
私 :「 どうしたんですか? 」
女性 :「 鍵をなくしてしまって…。」
私 :「 どちらまで行かれるのですか? 」
女性 :「 この先の自転車屋さんで修理してもらおうと思って…。」
私 :「 じゃあ、ぼくのこの自転車を押していってくれれば、そちらの自転車をぼくが運びますよ!」
その女性は一瞬「エッ、どうしようかしら!?」という表情を浮かべたが、すぐに「いや、大丈夫です!」という答えが返ってきた。「こんなことで他人に迷惑はかけられない。」と遠慮したのか、はたまた「下手に他人の親切を受けてあとあと面倒くさくなるのはイヤだわ!」と警戒したのかは分からないが、私も「あまり押し売りをしても…。」と思い、「じゃあ、分かりました。」と言ってその場を後にした次第である。
もちろん、命にかかわるようなことであれば、いくら相手に「大丈夫です!」と言われてもそのまま放っておけないが、今回はそのような状況ではもちろんなかった。私の助けを借りなくてももうひと踏ん張り(おそらく5〜6分ほど)すれば目的である自転車にはたどり着く (reach) ことができる。
きっと、自転車屋に辿り着いたときには「いや〜、辛かったけど頑張ったわ!」と達成感 (sense of accomplishment) を感じているに違いない。