シャンプーや飲料の容器 (container) や包装材 (packaging material) として私たちの身の回りにあふれているポリエチレンやポリプロプレンなどのプラスチックの融点はいずれも100℃を超え、ポリスチレンにいたっては240℃にも達するわけである。それに対してポリカプロラクトンの場合は60℃から64℃となるので、かなり低いことになる。この温度であればポットの中に入っているお湯に浸しておくだけで簡単に柔らかくなる。
しかも、可塑性( plastic(ity):力を加えて変形させることができる )となるので、少し冷ませば手で自由に変形させることができる。そして、温度が低くなると元に戻るので、形状にもよるが、そこそこの硬度 (hardness) があり、ちょっとやそっと力を加えてもそう簡単には変形しない。もちろん、ポリエチレンやポリプロプレンなども可塑性だが、融点が高いためポリカプロラクトンに比べればかなり取り扱いにくいことになる。