肉離れで筋断裂 (muscle rupture) が起きても、自然と断裂した部分は元に戻る。いわゆる私たちが備えている「 自然治癒力 (self-healing power) 」というものである。ちょっとそのプロセスが気になったので調べてみると、「 痛み専門治療院 楽楽痛み研究会 」のサイトに以下のような解説文があった。
「 筋内膜の中には、筋衛星細胞( 筋サテライト細胞 satellite cell )という、通常活動を休止している細胞があります。 筋線維の壊死 (necrosis) が生じると、活性化し、筋線維の再生が始まります。筋衛星細胞は、筋線維の壊死が発生した約1日後から活性化し (activate) 、筋芽細胞に分化して、増殖を繰り返します。
筋芽細胞の増殖がある程度進行すると、次に筋芽細胞どうしの融合が始まり、筋管細胞へと分化します。これは壊死から約3日後によくみられます。壊死から約7日後、筋管細胞は、壊死した筋線維の両端をつなぎ合せるように融合し、筋線維を再生します。
壊死から約1ヶ月後には、筋線維の回復はほぼ終了し、筋線維は元通りになります。また、筋管細胞がそのまま成長して新たな筋線維となり、筋線維の数が増加することもあります。」