「 30歳の時に半年かけて自転車で日本を縦断した 」と記したが、もともとサイクリストであったわけではない。オートバイでは北は北海道、南は九州まではツーリングをしたことがあったが、自転車で遠出をすることは皆無であった。また、そのオートバイでの旅行中に自転車で旅をしている人も多く見かけたが、必死になって漕ぐ姿を見て「 自転車は大変だろうな〜 」とネガティブなイメージしかなかった。

　それが、30歳の時に「 旅をしたいので 」と勤めていたところを辞め（「 会社の方からは旅が終わったら戻ってきて 」とは言ってもらっていた ）、半年は国内、そしてもう半年は海外という計画を立てたわけである。

　「 半年かけての国内旅行 」ということであれば、時間的にはそこそこの余裕があり「 さて、どうやって回ろうか？」と考えたときに、最終的に行き着いたのが「 自転車 」である。自転車であれば交通費 (transportation expenses) や燃料費 (fuel cost) は不要だし、そこそこの荷物も積むことができる。そして、1日に100ｷﾛ以上の移動が可能になり、エクササイズも兼ねることになる。「 これは自転車で回るしかない！」となったわけである。

　そのために、オーダーメードで自転車も製作してもらったし、キャンプ用品 (camping outfit) も色々と揃えた次第である。ただ、もともとツーリストであったわけではないので、旅が終わると自転車は日常生活に用いるくらいで、テントを積んでキャンプに行くなどということはそれ以降一切行わなかった。

　・石垣島での1枚