体を動かす目的は人それぞれ異なります。ダイエット、健康維持、男らしく見えるように筋肉を太くしたい、健康診断で数値をよくしたい、マラソンのタイムを縮めたいなどとその理由も様々です。
そして、その目的によって行う運動の内容も当然異なってきます。
ダイエット目的であれば、有酸素運動と筋力トレーニングを上手に組み合わせていかなければなりませんし、筋肉を太くしたければ、重い負荷をかけて肥大させなければなりません。
私が最初にフィットネスクラブに通いだした今から20年近く前は、筋トレはマシンやフリーウエイトを使って、有酸素系はバイクやランニングマシンを使って、と主にこの2つが私のエクササイズの柱となっていました。
もちろん、スタジオレッスンもその当時からあったのですが、興味がほとんどなかったので、どのようなものがあったのかは定かではありません。ただ、いわゆる「エアロビクス」が流行っていたのは何となく印象に残っています。
当時はスタジオをのぞくことすらしなかったので、男性がエアロビクスのレッスンを受けていたかどうかは分かりませんが、女性は、当時流行したレオタードにレッグウォーマーの格好でレッスンを受けていたように記憶しています。
そして、私が初めてエアロのレッスンを受けたのはそれから10年近くたってからのことです。たまたまその当時通っていたフィットネスクラブは筋トレのマシンやフリーウエイト、有酸素系のマシン、そしてスタジオが同じフロアにありました。
「たまには少し気分転換でも…」と初級のエアロのレッスンに出てみたのですが、全くついていくことができなく「気分転換」どころではありませんでした。
みんなが右に移動するところを左に行ったり、後ろに下がるところを前に行ったりしてぶつかりそうになることも何度となくあり、「なんでオレはこんなにできないのだろう」とかなり落ち込んだのを今でもはっきりと覚えています。
それから10年以上が経った現在では、スタジオレッスンの種類も当時とは比べ物にならないくらい増えています。
筋持久力系、格闘技系、ヨガ、バレー、フラダンス、太極拳など多種多様なレッスンを受けることができます。これがフィットネスクラブの大きな特徴の一つです。
今となっては、初めて受けたスタジオレッスンのエアロビクスは見事に「撃沈」してしまいましたが、そこで「オレにはエアロは合わない!」と諦めないでよかったと思っています。
もし諦めてしまっていたら、ずっとスタジオレッスンとは縁のないフィットネスライフになっていたかもしれません。
しばらくはエアロビクスだけでしたが、慣れてくると「ほかのもちょっと…」という余裕が出てきて、ここ数年は筋持久力系、格闘技系、そしてヨガのレッスンはコンスタントに受けていますし、最近ではベリーダンスを受けたりしています。
「男がベリーダンスなんて、キモっ!」と思う方も多いと思います。実際に私も昔「エアロは女性のスポーツ」と思っていましたから…。
でも受けてみると、今までやったこともないような腰とか胸の動きが出てくるので、体にとってはいい刺激になります。
また、ヒップホップやバレーなどのように何回か受けて続けられなかったものもあり、今まで受けた全てのレッスンが続けられているわけではありません。
現在ではスタジオレッスンが5割から6割、マシンやフリーウエイトが5割から4割といったところで、どちらかというとスタジオレッスンの占める割合の方が多くなっています。
もちろん、フィットネスクラブに通わなくても運動はできます。自宅で簡単な器具を揃えて体を動かすこともできますし、その気になれば器具など必要なく、自重トレーニングだけでも体を鍛えることは可能です。
また、ジョギングであれば好きな時にできますし、外の景色を楽しみながら気持ちよい汗をかくことも可能です。そして、お金なども全く必要ありません。
ただ私の場合、もうずっとフィットネスクラブに通って運動することが中心になっているので、家でできるかと言えば、とてもそのような根性とでもいったらよいのか、気力とでもいうのか分かりませんが、そのようなものは持ち合わせていません。外を黙々とジョギングすら継続は不可能でしょう。
ですから、そうやってコツコツとトレーニングしている人は、私から見ると、本当に「尊敬」に値し、とても真似はできません。
ただ多くの場合は、そうやって一人で運動を続けていくのは非常に難しく、特に初心者であればなおさらです。
もし「これから運動をしたいのだけれど、どうしたらよいのか分からない」という人がいたら、ぜひ近くのフィットネスクラブを利用してみてください。
まずは継続させることが大切です。いきなり激しい運動をしても辛いだけです。最近のスポーツクラブは有酸素系の自転車やランニングマシンを使いながらテレビなども見ることができるので、最初はテレビを見に行くような感覚で十分だと思います。
そして、通うことに慣れてきたら少しずつ筋トレ用のマシンなどを触ったりして、どのようなマシンがあるのか確認してみてください。
次にどのマシンがどこの筋肉を鍛えるのか、軽い負荷で構いませんので一通り使ってみてください。そうしているうちに「使いやすいもの」「使いにくいもの」の好みが出てくるはずです。
それで構いません。無理して「全部使って全身を鍛えなければ」なんて思う必要はありません。
そして、フィットネスクラブの全体の雰囲気にも慣れてきたらスタジオなども「どのようなレッスンをやっているのだろう?」とのぞいてみてください。そうするうちに「これならできそうかな?」というのがでてくるはずです。
そうしたら、ちょっと勇気を出してスタジオに一歩足を踏み込んでみるのです。最初はついていけなくて当然です。私も大分苦労しました。でも、やっているうちに体が慣れてくるものです。最初はできなかったものが少しずつできるようになっているのをふと気付いたりするものなのです。
劇的な変化というものはなかなかないかもしれませんし、得手、不得手などの個人差があって当然なのです。競技をするのではないので他人と比較しても仕方がありません。
ただ、他人と比較して「あのようになりたい」という気持ちが向上心を生むこともあるので、決して悪いことではありません。
さあ、お近くのフィットネスクラブ、まずは見学だけでも行ってみてはどうですか!
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