どこの国のどの都市に行ってもその地域で一番大きなマーケットは1度は訪れたいものである。特にその国で最も大きな都市であればなおさらである。ヤンゴンでもっとも大きなマーケットはボージョーアウンサンマーケットで、私が宿泊している宿から約1.6`ほどのところに位置する。気温が高いので気楽に歩ける距離ではないが、「ちょっと歩くか!」ということで出かけてみた。
※マーケットの名称の「アウンサン」だが、「アウンサン」という名称を聞いて「アウンサンスーチー」氏を思い出す人は多いはずである。もちろん私もその一人。そして、「父親は確かアウンサン〜だと思ったけど…」と思いちょっと調べてみた。
まず、ちょっと驚いたのは
ということ。アウンサンスーチーの父親の名前は「アウンサン」のみとなる。また、母親の名前は「キンチー」で、アウンサンスーチーという名前は3人の名前を元に名付けられたものとなる。
ちなみに、アウンサンとキンチーは2男2女を儲けている。(この場合、「設ける」ではなく「儲ける」のよう。)
長男 : アウンサンウー:米国で技術者
長女 : アウンサンスーチー:ミャンマーの民主化の主導者
次男 : アウンサンリン:8歳のときに自宅で溺死
次女 : アウンサンチット:生後間もなく死亡
・ マーケット案内図
デジタル大辞泉 には以下のような解説文が見られる。
「ミャンマーの旧首都ヤンゴンにある市場。市街中心部に位置し、ボージョーアウンサン通りに面する。英国統治時代の1926年に建造。旧称スコットマーケット。現在は独立運動の指導者アウンサンの名を冠する。ヤンゴン最大の商業施設であり、食品、雑貨、洋服、宝石などを扱う1600以上もの店舗が並ぶ。」
・ 中央通路
マーケットの中央通りを歩いていると、年のころが23〜24歳と思われる若い男性が近づいてきて日本語で話しかけてきた。
若者 : 「済みません。日本人ですか?」
私 : 「はい。そうですよ。」
若者 : 「ヤンゴンにはいつ来たのですか?観光ですか?」
私 : 「え〜と、2日まえかな?観光です。」
若者 : 「今日は何かお土産とか買う予定ですか?このマーケットには宝石とか木彫りの像とかいろいろ売っています。」
私 : 「いや、特に買う予定はないです。」
若者 : 「ロンジーとかどうですか?「郷に入っては郷に従え」っていう言葉がありますよね。履いてみてはどうですか?」
「ロンジー」とはミャンマーの民族衣装で、スカートのように腰に巻き付ける輪状に縫った布で、男女とも日常的に着用しているのをよく見かける。「郷に入っては郷に従え」などという言葉が出てくるなんて、かなり日本語を勉強しているようだ。
私 : 「いや、特に履いてみたいとも思っていないけど…」
若者 : 「私の知っているお店もたくさんのお土産を売っています。見てみませんか?」
私 : 「いや、悪いけどちょっとゆっくりと見学したいので…。」
というと、見込みがないと思ったのか「じゃあ、ごゆっくり」と言って去っていった。まあ、東南アジアの市場などでよくあることなので、市場などで声をかけれれることは特に珍しいことではない。特に、メインの通りから少し外れたところにあるお店は積極的にお客さんを連れてこないとなかなか大変なのかもしれない。彼は、メインの通りの両側にある店をについて「こういうお店は賃料が高いので商品も高く売っています。こういうところで買わない方がいいですよ!」と言っていた。
・ 絵 画
絵画を専門に扱っている店も何軒かあった。
・ ロンジー
女性用のロンジーは「タイメン」と呼ばれるようである。色鮮やかなタイメンを売っているお店も見かけられた。以前「日本に観光に来るミャンマー人の間(特に女性)では日暮里の繊維街が人気がある」ということをテレビのニュースか何かで聞いたことがある。それは、日本の特徴的な柄の入った布はタイメンとして人気があるからとの理由だった。特に女性は、現地ではなかなか手に入らないような柄のものを身にまとってみたいという気持ちは強いのかもしれない。
女性A : 「まあ、すてきな柄ね〜。どこで買ったの?」
女性B : 「えっ、これ?そう?」
女性A : 「え〜、ステキだわ!ちょっと見たことがない柄だわ。」
女性B : 「実は日本で買ったのよ。」
女性A : 「あら〜、日本に行ってきたの?私もいつか行ってみたいと思っているの…。」
などと言う会話は容易に想像ができそうだ。
・ 路上喫茶
メインの建物の脇の通路に出ていた路上喫茶は現地の人で賑わっていた。
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