四方山話

     

インドシナ半島フィットネス紀行/日記 - ベトナムフィットネス紀行/日記

 

 

フットマッサージ


 

 バックパッカー街であるブイビエン通りを訪れたとき、「ちょっとビールでも…」と思って寄ったレストランの横がたまたまマッサージ店になっていた。イスに腰を下ろすと、店の前で客待ちをしながらおしゃべりをしていた女性の一人から、「よかったらどうぞ」とチラシ?を手渡された。

 注文したビールを飲みながら渡されたチラシを見てみると「フットマッサージ:60分、5ドル」となっている。5ドルというと、当時のレートで日本円で650円もしないことになり、「ちょっと安すぎないかな〜。本当なのかな?」というのが正直なところであった。「安い物には裏がある」という感覚は東南アジアを旅行する場合は特に意識しなければならない。

 チラシを渡されたときは特にマッサージを受けるつもりはなかったのだが、「ホーチミンに来てからけっこう街中を歩き回っているし…」ということで、すこしずつ「受けてもいいな〜」という気持ちが芽生え、施術風景も通りから見えるお店だったので「まあ、店の奥に連れられてボラれることもないだろう」と思い、残っているビールを飲み干し、隣のマッサージ店に移動した次第である。

 60分のフットマッサージを受けたのだが、私が入店するのと同時に、60代前半くらいのご夫婦と思われるカップルが入店し、私の横の施術をするシートに腰を下したので何となく安心した。

 国内でフットマッサージを受けた覚えなどはなく、おそらく最後に受けたのは10年前にバンコクを訪れたときだと思う。よって、10年ぶりのフットマッサージとなる。私の施術をしてくれたのは、20代半ばくらいと思われるなかなかチャーミングな女性であった。思わず「オジさん、嬉しー!」が出てしまった。

 まあ、施術の方は可もなく不可もなくと言ったところで、60分のマッサージが終わると「これ、お願いします」と言われて小さな紙を手渡された。「何だろう?」と思って見てみると「excellent, good, bad」の3つの単語並んでいてチェックを入れるようになっている。いわゆる施術に対するアンケートであった。
 そして、その下に「Chip」の項目があり、左から「3$、5$、10$、other」という数字が並んでいて、やはりチェックを入れるようになっている。う〜む、なかなか巧みなやり方である。施術料を安く抑えて、その分チップで穴埋めをしようと言うわけである。ただ、あくまでもチップなので、あくまでも任意ではある。

 施術の感想でbadを選んだ人は「内容が悪かったのでチップはあげないよ!」となるのかもしれないが、おそらく、ほとんどの人はbadは選ばずexcellentか goodにするに違いない。つまり、相手にしてみれば「じゃあ、チップをくださいね!」ということになる。
 私なんかexcellentを選んでしまったが、「貧乏なので…」ということでチップは3ドルにした。実際には現地通貨のドンで支払い、チップ込みで150万ドンであった。日本円にして1,000円ちょっとなので、いずれにしても激安である。「5ドルにしておけば良かったかな〜」とちょっと後悔はしている。

 

・ 施術風景

 おそらく日本では考えられないと思うのだが、こっちの人たちは施術中はスタッフ同士でずっとおしゃべりをしていた。まあ、別にそのことを不快に思ったわけでもないし、黙々とやられるよりはこっちも気楽だったかもしれない。