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トッピクス - 旅に出よう - 国内・自転車旅行

 

 

 

 

 

■ 無料宿泊所 ■

 8ほど前にオートバイで回っていた時は気が付かなかったが、今回、自転車で回ってみると、よく目にしたのが写真にあるような「無料宿泊所」である。「無料」とあるように、宿泊するのに一切料金は発生しない。写真はテント形式になっていて、中に入ると、畳が一段高くなって敷かれていたように記憶している。もちろん、蒲団までは用意していないので、持参した寝袋で寝ることになる。まあ、当たり前と言えば当たり前の話だが…。

 写真には撮らなかったが、ティッピー式のテントにも宿泊した。その時は、たまたまだったのかもしれないが、確か管理人さんがいたように記憶している。もちろん無料であった。そう言うところに宿泊していると、ときどき地元の人が立ち寄ってくれて、「ほら、これ食べな!」と果物などの差し入れを頂いたりすることがある。

 また、場所によっては貨車を宿泊所にしているところもあったように記憶している。でも、今から思い返してみると、「あれは一体何だったのだろう?」とちょっと首をかしげたくなるのだが、まあ、「町おこし」くらいに考えていいのであろう。

 例えば、個人の敷地に宿泊所だけ無料で提供して、その脇に食料品などを売ったりすれば、宿泊所を利用した人の中には、当然、購入する人も出てくるだろう。しかし、よっぽど人数が多くないと、商売として成立させるには難しいような気がする。それに、「宿泊所+お店」というパターンも見かけなかったように記憶している。

 「今はどうなのだろう?」とネットで調べてみると、まだ健在のようだ。後は、「素泊まり1,000円」などと言う格安宿も出現しているようであった。

 

 

■ 自転車は優遇される ■

 平坦な道を走っているときのことであった。後ろから車が近づいてくるのが分かった。特には気にしていなかったのだが、「通り過ぎていくな」と思っていると、スピードを落として私と並んで走っているのである。「何だ?」と思って横を見ると、小型のトラックで、荷台に乗っていた人が、私に「これ、収穫してきたばかりだから」とメロンを差し出すのである。

 拒否する理由など一切なかったので、「済みません!」と差し出されたメロンを受け取った。すると、「頑張ってくださ〜い!」と、再びスピードを上げて去って行った。こういう思いがけないプレゼントは、本当にうれしい。

 また、北海道の道は、車両にとっては走りやすい分、事故も多い。ときどき、「安全運転で!」と道端で、警察の関係者や、おそらくお手伝いのおばさんと思われる人が、ティッシュやちょっとして飲み物などを配っていることがある。

 一旦、停車させられて「事故に気をつけてくださいね!」と飲み物などをもらうのだが、「じゃあ、自転車の人は2つあげますね」とサービスされたりしたことがあった。

 そして、こういうこともあった。どこの駅かは忘れてしまったが、きっと観光客に「寄ってみたい」と人気のある駅だったのだろう。私もそこを訪れ、日も傾きかけていたので、「さあ、今夜の宿はどうしようか?」と考えていた時のこと。一人の男性が声を掛けてきた。

 男性:「旅行ですか?」

  私:「ええ」

 男性:「今日はどちらに泊まるのですか?」

  私:「まだ決めていないんです。早く決めないと」

 男性:「じゃあ、うちに泊まりに来ませんか?」

  私:「えっ、泊めてもらえるのですか?」

 男性:「ええ、構いませんよ。アパートで広くはないですが…」

  私:「別にそれは構いませんが…」

 最初は、あまりにも突然の申し出に「大丈夫かな?」と言う思いもあったが、海外でないので身ぐるみを剥がされるようなこともないだろうし、こんな熊のような格好をしているヒゲおやじに、まさか「迫る」ようなこともないだろうと思い、お言葉に甘えた次第である。

 聞くところによると、たまに旅行をしている人を泊めているとのことであった。彼のアパートに着くと、「これから料理を作りますから、まず風呂にでも入ってください」と汗を流してさっぱりすると、「もう少しでできますから、ビールでも」と目の前のテーブルにはビールが置かれた。

 「なんか、飲んじゃっていいのかな…」とも思いながらも、当然、目の前の冷えたビールの誘惑に勝てるわけがなく、「じゃあ、済みません。いただきま〜す」と喉を潤していると、テーブルには、鳥の空揚げ、サラダ、味噌汁などの出来たての料理が運ばれてきた。どれも美味しく頂いた次第である。しかし、世の中には、こんな奇特の人もいるものである…。

 

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備考