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トッピクス - 旅に出よう - 海外(その5)

 

 

 

 

 

■ タヒチアンダンス ■

 ボラボラ島での宿も朝夜の食事付きだったと思うのだが、その辺の記憶も曖昧である。私以外にも宿泊客がいたと思うのだが、会話をした記憶が一切ない。そして、おそらく2日目の夜だったと思う。一人で行動している私を「かわいそう」と思ったわけではないと思うが、宿のおばさんが「今日はタヒチアンダンスフェスティバルがあるので一緒に見に行きませんか?」と声を掛けてくれた。

 夜は特に予定はなく、断る理由も見つからなかったのでダンスを見に連れて行ってもらうことにした。見に行ったのはおばさんと私だけではなく、宿を手伝っている息子さんのお嫁さんと、おそらくまだ1歳にも満たない子供も加わった。宿からどうやって移動したかは忘れてしまったのだが、そのダンスフェスティバルの会場には特設の観客席が、コロシアムのようにほぼ円形に設置されていた。私達は前から数えて真ん中あたりのベンチシートに腰を下ろしたが、映画館のように段差があったのでどの席からでも中央で踊るダンスを良く見ることができた。

 いわゆるホテルのディナーなどで行われるダンスショーとは規模が全然違い、照明や音楽なども本格的なものであった。女性はリズミカルな音楽に激しく腰をくねらせ、男性は火のついた棒?を用いたファイアーダンスを踊った。

 ダンス自体は1時間半前後くらい続けられたと思う。内容はとても素晴らしいものであったのだが、途中から今一つ集中して観賞することができなくなってしまった。それは、この時期にしばしばあることなのかどうかは分からないが、けっこう冷たい風が強く吹き始めたのである。脂肪をたっぷり蓄えているおばさんはほとんど気にしていないようであったが、私は寒くて仕方がなく震えながらの観賞となった。

 

■ ダイビング ■

 ボラボラ島3日目は、「せっかくタヒチまできたのだから…」とダイビングの予約を入れておいた。昨夜の影響で体調的にはあまり芳しくなく、朝から鼻水が出て少し風邪気味であった。本来なら潜るような状態ではなかったが、「予約入れてしまったし」ということでダイビングショップまで足を向けた。

 私が予約を入れたダイビングショップには日本人の女性のインストラクターがいたので、いろいろと現地のダイビング事情を聞くことはできた。さて、当日は、2人のインストラクターを含めたダイビングツアーのメンバーは10名前後だったように記憶している。港から船でポイントまで移動して潜るボートダイブであったが、ほとんど海の中の印象が残っていない。唯一、鮮明に記憶に残っているのが、もう一人の細身のフランス人の男性インストラクターのことであった。

 長袖のウエットスーツを着てしまえば分からないのだが、上半身裸の彼を見ると、片方の腕の上腕の筋肉がかなりえぐり取られているのである。私は、日本人のインストラクターにその理由を聞くと、サメにやられたそうである。サメの餌付けをしているときに襲われたとのことであった。それ以来、サメの餌付けはおこなっていないとのこと。まあ、当然とは思うが…。

 その日は2本潜ったが、特に2本目は、昨夜の影響で風邪の症状が強く出てきて、水中でも寒さに耐えながらのダイビングとなってとても楽しむことはできなかった。ダイビングを終え宿に戻ったが、夕食も軽く箸をつけただけで、おばさんには「どうもカゼを引いたようだ」と言って早めに床に就いた次第である。

 

備考