この旅行のアルバムにはベルギーのブリュッセルの次に「ハンブルグ」とあるので、隣国のドイツの一番近い都市を訪れたのではなく、少し北上したようである。
ただ、今思うと、ブリュッセルからルグまではけっこうな距離があり、デンマークに方へ戻る感じになる。「もしかしたらオランダに入る前に寄っているのでは?」という気がしないでもない。当時は日記みたいなものは細かくつけていなかったのは少々後悔されるところである。今から思うとブレーメンあたりも寄っているような気がしないでもない。
アルバムには「ハンブルグは港町でこれと言って見るところはなかった」と記されている。手元にある古い地図を見ながら「港町にしては海から少し離れているのでは?」とちょっと首をかしげてしまった。そこで、ネットで調べてみると、ウィキペディアには「エルベ川の支流・アルスター川の河口にある港湾都市でドイツ北部における経済の中心地」という解説がある。
「これと言って見るところはなかった」とあるが、決して観光地がなかったわけではあるまい。個人的にハンブルグの町にそれほど興味を見いだせなかったのかもしれない。
ハンブルグの次にミュンヘンを訪れたわけではない。その途中でロマンチック街道を訪れているが、それは別のページで紹介することとする。
ミュンヘンはドイツの南端に位置する大きな町である。当時の西ドイツの首都はボンであった。ただ、ボンはそれほど大きな町ではなく、観光地としてはガイドブックには大きく取り上げられていなかったのだと思う。よって首都であるボンには行っていない。
ロマンチック街道を南下したり、次の訪問地のオーストリアを訪れることを考えるとミュンヘンはやはり避けては通れない。
先日テレビ番組を見ていると「ドイツではミネラルウォーターよりビールの方が安い」というようなことを言っていた。全ての国がそうなのかどうかは定かでないが、ヨーロッパでは水道の蛇口から出る水は飲料用には適していないので、飲み水としてはペットボトルに入った飲み水を購入することになる。
旅行中も常にペットボトルを携帯していた。金額の方は記憶にないのだが、まあ、それほど負担になる額でもなかったような気がする。で、「ここドイツではビールの方が水よりも安いんだ!」と感動した記憶はないのだが、ビールには毎日のようにお世話になっていた。
ここドイツでもユースに宿泊した。同室に日本人が何人かいたので「ビールを飲みに行こう!」と大きなビアホールに向かった。ガイドブックに掲載されていた有名なビアホールで、中も広く、何百人も入れるようなところであった。空席を探すのに苦労するほどテーブルはお客さんで埋め尽くされていた。
しかし、ここドイツのビアホールで、ビールを注ぐ容れ物は「大ジョッキしかないのでは?」というほどみんながみんな大ジョッキでビールを飲んでいる。例えば、日本のビアガーデンあたりでは、女性などは中ジョッキで飲んでいたりするのを見かけることもあるが、ドイツのビアホールでは老若男女みな大ジョッキなのである。
実際に中ジョッキや小ジョッキがあるかどうかは定かではないが、「中ジョッキありますか?」と聞こうものなら「そんなおちょこみたいなものでビールが飲めるか!」と言われそうである。
で、その味だが、これが癖がなく非常に飲みやすい。つまり、とても美味しい。ベルギーなどのバー(街中になる大衆居酒屋)では苦い経験が何回かある。英語圏でない国でも「ビール」くらいならその単語はすぐに理解できるようになるので、メニューを見て「なんかどんなビールだかよく分からないけど」と適当に指を指して「これください」と注文したりするのだが、目の前に置かれたものはコーヒーのような色をしている。恐る恐る味わってみるが「まじっ!これビールかよ?」というのが何回かあった。まあ、最終的には「せっかく注文したのだから…」と飲み干すわけだが、「もうニ度とあのビールは注文しないぞ!」ということになるわけである。
それに比べると、ドイツのビアホールは天国である。しかし、こういうときは飲み過ぎるのが常。何杯飲んだのかは定かでないが、少なくとも3杯は飲んでいる。翌朝、ユースのベッドから起き上がると、頭はガンガン。そしてどうやって宿のユースに戻ったのかも覚えていない始末。一日中ベッドに寝ているわけにはいかないので、その日は公園のベンチの上で横になって過ごしてしまった。「あ〜あ、とうとうやってしまった!」
備考 |
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