・ロマンチック街道
・ローテンブルグ
・フュッセン
「地球の歩き方」は持ち歩いていたので、旅行時には「ロマンチック街道」の意味は正しく理解できていたと思う。それは「ローマへの巡礼の道」と言う意味である。
ヴュルツブルクからフュッセンまでの道のりで、距離にして約366キロ、街道沿いには中世の都市やお城が点在している。特にカップルには「ロマンス」の「ロマンチック」と考えるのも面白いかもしれない。
今回の旅では観光バスを利用してヴュルツブルクからフュッセンまで南下した。
中世の街並みがそのまま残る美しい町。周りを市壁に囲まれ、その西側にはタウバー渓谷と呼ばれる緑豊かな場所がある。半日もあれば主要な観光名所は巡ることができるのであろうが、1泊してゆっくりと街中を散策した。
残念ながらヴュルツブルグからのバスの旅は天候には恵まれず、ずっと小雨が降り肌寒かった。ただ、ローテンブルクの町並みは、もちろん晴れればそれはそれで気持ちよく見て回れるのだろうが、そのような小雨の中でも中世の情緒を醸し出していた。
また、。他の観光地ほどライトアップなどは激しくなかったように記憶しているが、通りのところどころにある街灯やカフェの窓からこぼれてくるほのかな明かりによって夜は夜でまた違う顔を見せていた。
ローテンブルクからロマンチック街道の終点であるフュッセンへも再びバスを利用した。所要時間は、途中の休憩を入れて約5時間半。
この2日の雨交じりの天気を取り戻すかのように空は良く晴れ渡った。フュッセンへでのメインの観光は何と言ってもノイシュヴァンシュタイン城である。テレビのコマーシャルなどでもときどき見かける有名な城で、内部を見学することができる。
ただし、自由に見て回ることはできず、見学ツアーに参加しなければならない。さすがに、日本語のツアーはなく、英語だったように記憶しているのだが…。
このノインヴァンシュタイン城は丘というよりは「山に近いのでは?」という所に建設されている。「よくあんなところに立派な城を作ったな〜!」と驚くほど麓からは見上げる高さにある。晴れていると周りの木々の緑の中にお城の白い壁がまぶしいほどである。
さて、ツアーのチケットは麓のチケット売り場で購入しなければならない。上では売っていないので、ここで買いそびれると大変なことになる。
上りはもちろん徒歩でもの行けるが、「歩くのが大変だった!」という記憶がないのでバスを利用したのだと思う。
内部は、できるだけの贅をつくしたのであろう、豪華絢爛で現在でも問題なく生活できそうだ。キッチンなども非常に近代的なものであった。
さて、ここフュッセンでもユースに宿泊した。周りを木々で囲まれ、道路を隔てた向かい側は牛の放牧場となっていて非常にのどかな場所にあった。
そのユースでローテンブルクのユースで会った若者たちに再会した。彼らは高校卒業後、その記念にバイクで旅をしているとのこと。ただし、「旅を終えて帰宅したら軍隊に入らなくてはならない」と漏らしていた。
まあ、今から思うと「当時は冷戦時代であったし、ドイツは東西の2つの国に分裂したままなのでしかたがなかったのかな?!」と少し納得したりもするが「一体いつまで徴兵制があったのだろう?」とちょっと調べてみたのだが、2011年、つまり今年の6月までその制度が維持されていたというのを知って驚かさてしまった。
まさか、東西のドイツが統一されてからもずっと続いていたなんて想像もしていなかった。ただし、拒否権もあるようで、その場合は兵役代替役務といって医療や福祉施設で社会奉仕活動をしなければならないことになっているらしい。
さて、再会をして色々と話も盛り上がってきたところで「食事をしに行こう!」ということになった。だが、ユースの周りは牧歌的な風景が広がりとても食事などできるようなところはない。「周りにレストランなんてないぞ!」というと「大丈夫だ。予備のヘルメットがあるから」とのことで、バイクの後ろに乗せてもらい町まで繰り出すことになった。
どうやら彼らは昼間、町のレストランのウエイターの人と知り合って食事に行く約束をしていたようである。お勘定のときに「割り勘で」と言ったのだが、「日本からのお客さんは払う必要はないよ」とのことで、お言葉に甘えることにした。
備考 |
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