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■ シャモニー ■

 ツェルマットの次にフランスのシャモニーに入った。フランスはこの旅で最後の訪問国となる。いよいよ私の最初の海外の旅も佳境を迎えようとしている。

 シャモニーはヨーロッパアルプスの最高峰のモンブランの麓の町で、登山とスキーのリゾート地で世界中から観光客が集まるところ。この町でも私はユースホステルを利用した。そこで一人の日本人に会ったわけだが、彼はスペインで荷物を全て盗まれてしまったが、パスポートやお金は無事だったので何とか旅行は続けられているということであった。

 最悪、パスポートと現金が残れば確かに旅は続けられる。私はこの旅以降、何回か海外に行く機会があったが、必ずパスポートとお金と帰路の航空券など大切なものは常に首からかけて持ち歩くようにしている。それはずっと変わらない私の旅のスタイルだが、気温が高いと首からかけている貴重品入れは汗でビチョビチョになってしまうのがいまひとつ難があるのだが…。

 

 

 

■ パリ ■

 さて、シャモニーの次は今回の旅で最後の町となるパリに入った。あの「花の都、パリ」である。実は、パリではモスクワまでのツアーのメンバーの一人と再会をする約束をし、彼の方が2日早くパリに入ることになっていた。そこで「地球の歩き方」から安宿を探して、「この宿にしよう!」と再会する約束をしていたのである。 パリにもユースホステルはあるはずなので、なぜユースにしなかったのかは今となっては思い出せないのだが、「最後くらいは…」という思いがあったのかもしれない。

 約束したホテルに行くと、彼は予定通り宿泊していた。再会をしばし喜び「じゃあ、俺もシングルの部屋に宿泊するから」とフロントに予約を入れに行こうとしたのだが、この辺の記憶はちょっと定かではなく、おそらく彼からの提案だったと思うが、「俺のシングルの部屋に泊っても分からないんじゃないの?!」と言ってくれたように思っている。寝袋やシーツは持ち歩いていたので、平坦な床があれば十分に睡眠は取れる。「じゃあ、お言葉に甘えて」ということで、その日は彼の部屋に泊まった。あまり大声で会話をしていたわけではないが、翌日、アフリカ系のホテルのメイドさんにばれてしまった次第である。

 彼女曰く「ここはシングルで二人は寝泊まりできないので、宿泊料を払え!」と主張。まあ、そのくらいのルールは承知していたし、バレてしまったのあれば日本男児として素直に払うべきであると思ったので「分かった。1泊いくらなの?」というと、そのメイドは「1泊?彼は3日前からここに宿泊しているから。3泊分払わないといけない」と言い出す始末である。

 「おいおい、おれは昨日パリに来たばかりなんだよ!彼の部屋には1泊しかしていない!」と言っても「証明できるか?」と聞かれれば、飛行機で来たわけではないので、いちいち国境を超えるごとに税関などないのでパスポートなどにはもちろん入国の日時を示すスタンプは押していない。ゴネれば、もしかしたら違う結果になっていたのかもしれないが、最後には私の方がおれ、3日分の宿泊料を支払うことになってしまった。全く情けない次第である。

 

■ 観光 ■

 パリに滞在中は以下のようなところを訪れた。

市内観光

 

ルーブル美術館

 美術品に興味がない人でも、ここには世界的に有名な彼女に会いに行くのではないかと思う。彼女は世界中の人たちからモテモテなのだから…。

 しかし、じっくり見学すると2日ほどかかりそうである。残念ながら私の場合、それほど絵画などに興味があるわけではなく「これが見たい!」というのもないので、雰囲気だけは味あわせていただいた次第である。

 

 

ベルサイユ宮殿

 ベルサイユ宮殿はパリの中心から20キロ以上離れたところにあるので、バスを利用した。パリに滞在中は雨が降り肌寒い日が多かったが、この日は快晴となり非常に暑かった。

 まあ、今の若い人は「ベルサイユ宮殿」のことを知らない人も多いと思うが、50歳以上の人はベルサイユ宮殿を知らない人は珍しいのではないかと思う。もちろん、歴史上貴重な建物であると同時に、昔、「ベルサイユのばら」という漫画が流行ったからである。

 私個人としては、マンガを読んだりテレビで見たりした記憶はあまりないのだが、よく「ベルサイユのばら」を短くした「ベルばら」という言い方は耳にしたものである。

 

 

 

備考