四方山話

      

タイ・マレーシア フィットネス紀行/四方山話




最後に

 2007年2月21日、8時40分、私が乗ったエアー・インディアの機は無事に成田国際空港に到着した。機内のアナウンスで外気温は5度とのこと。ここ1ヶ月ちょっと、連日30度を越えるところにいたので、5度という気温はかなりしんどいような感じがした。
ただ、無事に帰国できたというのは何よりである。旅行中の体調は、3日目にして風邪気味でノドが痛くなり、後は数回の「下痢ピー」だけで何とかもってくれた。
また、何かを盗まれるようなこともなかったし、トラブルに巻き込まれるようなこともなかったので、めでたし、めでたしである。

 そして、なによりも気持ちよく汗がかけたのが一番の収穫だった。5年前に訪タイしたときと比べると、フィットネスクラブの数もかなり増えて、利用料のほうもかなり安くなってきている。クラブ間での顧客獲得の競争が激しくなればなるほど、会費も安くなり、それに伴ってより多くの人が通いやすくなる。その傾向はこれからもしばらく続くだろう。
日本だって、一時期は入会金を取ったり、月々の会費にしても結構高い時期もあったが、フィットネスクラブの数も増え、クラブ間での競争が激しくなったので、今では入会金を取るようなところはほとんどないだろうし、会員の種類も「デイタイム会員」「ナイト会員」「ウイークエンド会員」などのように細かく分かれ、かなり通いやすくなっているはずである。
高齢化社会の訪れとともに、「やっぱり健康が1番!」と意識ももっともっと高まっていくだろうし、その中でのフィットネスクラブの役割は非常に大きいと思う。
さて、今回バンコクで利用した「トゥルー・フィットネス」だが、ロッカールームで着替えているときにある男性から話しかけられて、その人から聞いた話なのだが、1号店はシンガポールにあるようである。バンコクは2号店で、オープンしてまだ7ヶ月とのこと。そして、バンコクにも3号店目がオープンするようなことを言っていた。
「いつ・どこに」までは聞かなかったが、もっと大きいのができたら、また行きたくなってしまうかもしれない。
また、5年前に訪タイしたときに通っていた「カリフォルニア・フィットネス」のインストラクターが「トゥルー・フィットネス」に移っていて、私のことを覚えていてくれて、声をかけてくれた。
エアロ、ステップ、ヨガ、ボディコンバット、ボディパンフ、ボール、バーンアンドスカルプトなど、なるべくいろいろなクラスを受けてみたつもりである。ただ、エアロに関しては「初級」のクラス以外は全くムリ。とにかくコンビネーションが長すぎて全く覚えられない。
日本でも一番上のクラスになると、初めて受けるインストラクターのレッスンは慣れていないということもあり、「撃沈」することはある。こちらでは、もちろん全てのクラスがそうというわけではないが、「初級」からでさえ、ついていけないクラスがあるくらいなので、「中級」以上のクラスを受けてみようという「冒険」をしようなどとは全く思わなかった。
あとは、バンコクでもクアラルンプールでもそうだったが、ステップ台を使ったクラスは日本では考えられないような台の置き方をする。
2台使って平行に置くなんて序の口で、2台でL字、V字、3台でコの字、T字、4台使用してXの字というのもあった。受けている人数が多いと、どのように置いているのかしばらく見ていないと分からない、という場合さえあったくらいである。
ヨガのクラスであるが、せっかく専用のスタジオがあったのに利用したのは4、5回程度であった。理由は、正直言ってちょっとつらいものがあった。日本でも時間が取れれば週2回くらいは30分から60分のクラスを受けている。
もちろん、ポーズによっては、辛くてももの裏のハムストリングのあたりが「ピクピク」したりすることはあるが、全体的には特に問題なくついて行けているように思っている。だから、「そんなポーズ、絶対ムリです。」などというものはほとんどない。
しかし、クラスにもよるが、特にバンコクの「トゥルー・フィットネス」のヨガ専用スタジオでは状況が違っていた。
「ヨガ専用」ということも多少あるのかもしれないが、「そんなポーズ、絶対ムリです。」というのが、結構続くのである。最初からあきらめて、やらなければよいのだが、やっぱり少しムリしてしまうのである。

 その代わりといっては何だが、普通のスタジオで行う「ボディバランス」というクラスをよく受けた。
帰国後、ネットで調べてみたが、ボディコンバットやボディパンプがあるフィットネスクラブでは、「ボディバランス」というクラスはないようで、多分「ボディヒーリング」がそれにあたるのではないだろうか。(間違っていたら、ごめんなさい!)
太極拳の動きなども取り入れたクラスだが、ヨガの要素が多く「トゥリー」「ウォーリアー1・2「プランク」「トライアングル」「ハーフ・ムーン」「ダウンドッグ」「コブラ」「イーグル」などのポーズが入ってくるので、私には十分であった。
また、他のボディコンバットやボディパンプ、またはダンベルやボールを使ったクラスも、タイ語などが分からなくてもちゃんと付いていける。レッスン中に使う動作の用語は「ステップタッチ」「ニーアップ」「プッシュアップ」「アームカール」「スロー」「シングル」など、普段の日本のレッスンでも耳にする簡単な英語なので、特に問題はない。
ただ、贅沢を言っているのだろうか、こちらに来ても同じようにスタジオレッスンを受けられる反面、タイやマレーシア独自のレッスンというものがないのがちょっと残念である。
何か、こうタイやマレーシアでしか受けられないという独特のスタジオレッスンというのがあっても面白そうな気がする。その点に関しては、日本にも言えることかとは思うが…。
この旅で2つのスポーツクラブに行ったことになるが、みんな頑張って、気持ちよく汗を流している。思い思い好きなクラスを楽しそうに受けて、日ごろのストレスを発散しているようだ。そういう人たちと一緒にレッスンが受けられて、心地よい汗をかき、楽しい時間を過ごすことができた旅であった。
今でもまだ、ボディパンプのクラスでスクワットのときに流れた音楽が耳の中に残っている。スクワットの最後のほうで辛くなってくると、音楽に助けられたときも何回かあったりしたものだ。
でも、全く関係ない場所で同じ曲を聴いたりしたら、気づかないうちに「スクワットをしている」なんてことにならないだろうか。それが心配である。
帰宅すると、今年の冬は暖かかったとのこと。ニュースでも、早ければ1ヶ月後には桜の花も咲くのではないかといっているが、私はだれよりも暑い冬を過ごさせていただいたような気がする。
今度は、韓国かな?それでは…。


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